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SURの数学 FAQ

数学オリンピックって何?

世界数学オリンピック (IMO)

今から遡ること 100年ほど昔,ハンガリーで国内数学コンテストが初めて行われました。それ以降,特に東欧の国でこの種の競技が盛んに行われていたのですが,1959 年にルーマニアが周りの東欧諸国に呼びかけて国別対抗のコンテストを行いました。

これが IMO (The International Mathematical Olympiad) の始まりです。それ以来ほぼ毎年,参加国の持ち回りで開かれています。次第に西側諸国も参加し始め,冷戦が終結した現在では世界規模の青少年の数学コンテストになっています。

毎年7月,各国から集まった選りすぐりの精鋭たちが,制限時間4時間半で3問という試験を2日間にわたって戦います。そして,おおむね6問とも正解した人に金メダル,5問程度の人に銀メダル,4問程度の人に銅メダルが授与されます。(したがって,金メダルは毎年複数授与されています.)

日本は第31回北京大会(1990年)以来,毎年参加しています。

日本数学オリンピック (JMO)

世界大会に参加できるのは,各国6人までという制限があります。したがって,日本代表を決めるための選考会という位置づけで,日本数学オリンピック (JMO = The Japan Mathematical Olympiad) が行われています。

だいたいの流れは,

  • 9〜11月:申し込み受け付け
  • 1月:予選 (だいたい4000人→100人程度)
  • 2月:本選 (100人→20人程度)
  • 3月:合宿 (20人→代表6人)
  • 7月:世界大会参加

となります。予選は3時間で12問の答えのみを書く試験,本選は4時間で5問の記述式です。

本選の結果で,「川井杯」と金メダルが1名に授与されます。また,銀メダルと銅メダルが何人かに授与されることになっていて,日本で最大規模の数学コンテストとなっています。

出題範囲はおおむね高1程度まで,ということになっていますが,学校であまり習わないけれど知っておいたほうがよいことがいくつか (整数論の基本,解と係数の関係の一般化,少し高度な順列組み合わせなど) あります。

そうそう。合宿や世界大会参加の費用は,すべて主催の数学オリンピック財団が負担してくれます。予選に参加するために,5000円程度を支払うだけで,海外旅行ができるチャンスです!

日本ジュニア数学オリンピック (JJMO)

数学オリンピックはどうしても高校生主体になりがちなので,中学生以下を対象としたオリンピックが2003年からできました。最初は2時間で12問を解く一発勝負でしたが,現在では3時間で答えのみ12問の予選+4時間で記述5問の本選,というJMOと同じ形式になっています。

2004年からは JMO との同時受験はできなくなりましたので,中学生以下の方は(高校数学に自信のある方以外は) こちらをお勧めしています。成績優秀者はJMOの本選を受けられます。


詳しい参加要項,過去の問題などは,数学オリンピック財団のホームページ http://www.imojp.org/ を参考にしてください。また,受賞報告のページに,世界大会銀メダリストのインタビューを掲載していますのでごらんください。(yosi)

SUR 最終更新:2024年3月27日
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